■ 2000.03.04(Sat) 
■ 第14号
 旧「ダイクン@NOW」が名称変更したものです。
 週刊と言いつつも発行は不定期です。
 内容は"ない"と言いきれるくらい薄いです。
 日記だと三日坊主になっちゃうので週刊にしただけです。
 その時、興味のあることを特集形式で取り上げています。  


● 種の保存に関するむちゃくちゃな論文 2000/03/04(Sat)     
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こないだネットサーフィン(死語)をしていて、こんな論文を見つけた。
僕も一応理系のマスター称号を持っていて論文を書いたり、読んだりは慣れてるけどこんなのは初めて見た。
まあ、どうこう説明するより、一度読んでみてほしい。
女性の皆さんはくれぐれも冷静に読んでね。あくまでも一個人の学説なんだから。
あと、これは俺の意見じゃないので、そのへん勘違いして「サイテー」とかいうメールは送らないように。
あくまでもネタなんだから。


刺激的な論文が読みたいという向きに、こんな話はいかがだろうか。レイプは社会学者がいうような暴力犯罪ではなく、性的欲求から発した行為にすぎないという説が発表された。しかも、レイプは決してアブノーマルな行為ではなく、遺伝子をまき散らすためのメカニズムであり、求愛や媚態と同じように自然な性行動だというのである。この説を主張しているのはアルバカーキにあるニューメキシコ大学の生物学者で、物議をかもすことでは人後におちないランディ・ソーンヒル。その彼すらも今回、この説を広めるために人類学者のクレイグ・パーマーとの共著で上梓した『レイプの博物誌 A Natural History of Rape』があまりに激しい反発を買ったことに驚いている。これは差別論者という批判を恐れぬ果敢な挑戦なのか、はたまたダーウィニズムの脱線か。ソーンヒル本人から話を聞いた。

●レイプをめぐるオスとメスの攻防

 New Scientist(以下、NS): あなたがレイプを自然な行動とする論拠のひとつは、他の多くの種でも強制的な交尾がみられるからということですが、レイプはそれほど一般的にみられる現象なのでしょうか。

 まだ確認できていませんが、最近は、鳥、昆虫、霊長類などに関して活発に調査が行われています。7年前までは、レイプの研究は非常に低調でした。生物学者は、レイプを研究することはタブーだと考えていたのです。それがたとえばフンバエなどの生物の研究でもです。


 NS: あなたはシリアゲムシなどの昆虫のレイプを長年にわたって研究してきました。なぜこの生物を選んだのですか。

 私はアラバマ州北部で育ちましたが、その当時からシリアゲムシを観察、採集していました。そして、ミシガン大学の大学院時代に交尾行動に興味をもつようになりました。
 メスは、交尾の相手をひどく選り好みするところが面白く、またオスは、このように好き嫌いの激しいメスを相手に、他のオスと競い合って交尾するところが興味をそそりました。オスには2つの選択肢があります。エサを手土産にもっていってメスを引きつけ、相手がそのエサを食べている間に交尾するか、またはレイプするかです。

 NS: どんなエサですか。
 シリアゲムシの一種であるガガンボモドキなどは、生きたエサをもっていきます。他のパノルパ属は、死んだ節足動物を集めるか、それがだめな場合は、唾液で丸めた食べ物を手土産にもっていきます。死んだ節足動物や唾液腺を刺激する食べ物を手に入れられなかったオスには、レイプしか方法がありません。メスがみんな逃げていってしまうからです。これらの昆虫にとっては、レイプは自然な、進化によって学んだ生殖戦略なのです。

 NS: 昆虫のうちでも一部の異常者だけが行うアブノーマルな行為とみなすこともできるのでは。
 オスのシリアゲムシがメスに与える手土産をもたない場合、すべてレイプという方法を選ぶことが実験で確認されています。彼らは、どんな不利は状況でも目的を達成するように作られているのです。
 一方、メスはレイプに抵抗するように作られています。手土産をくれないオスに精液を注入される可能性を減らすようなメカニズムをもっているのです。これはいわばオスとメスの軍拡競争です。オスは受胎させようとし、メスは受精を避けようとするわけです。

 NS: あなたの昆虫の研究は高く評価されていますが、多くの生物学者は、昆虫とおなじ論法を複雑な人間のレイプにあてはめることを批判しています。
 シリアゲムシの研究にしても、現在では認められているかもしれませんが、初めはそうではありませんでした。最初にガガンボモドキのメスがオスを選り好みすることを発見したときに、昆虫学会でそれを発表したところ、みんな陰で私を笑い者にしました。昆虫がそんなことをするはずがないというのです。昆虫は単純すぎて、手土産をもってきたオスともってこないオスの区別などつかない、というわけです。あれは非常につらい経験でした。昆虫の研究をやめようかとまで思ったくらいです。

 NS: でも、人間のレイプの進化論的分析が引き起こした反発は、それとは比べものにならないと思いますが。
 最初にひどい目にあったのは1980年代の初めのことです。レイプの進化生物学について講演をしてほしいと頼まれました。すると地元の女性グループが、生物が女性をレイプする、というようなことを書いたプラカードをもって練り歩き、金切り声を上げで妨害したので、45分の予定だった講演を終わらせるのに3時間かかりました。その後、ある女性が私のところにやってきて、私の顔を平手打ちにしました。

戦争時にはレイプによる受胎率が高まる
 NS: あなたは人間のレイプもシリアゲムシと同じように、男性の暴力の行使というより遺伝子を伝える戦略と考えたほうがよいと主張していますが、その根拠はありますか。

 本に書いたように、レイプによる受胎率のデータがあります。戦時にはこれが非常に高いのです。ボスニアなどの紛争地域でレイプにあった犠牲者の話に基づく調査では、レイプによる受胎率は35%に達しています。

 NS: ですが、あなたの推定によると平時の受胎率はわずか2.5%です。処罰を受けることを考えると、生殖という観点からいって、レイプは男性にとって割が合わないのではありませんか。
 私の著書のなかでは、レイプと人間の進化の歴史との関係について、2つの仮説を示しています。ひとつは、レイプは生殖の成功率を高めるため、自然淘汰の観点からみて有利な戦略だというもの。もうひとつは、レイプは男性の性的適応の副産物で、レイプが目的なのではなく、拘束されることなく複数の相手を手に入れるための行動だとするものです。どちらの仮説も、現在ではレイプが生殖の成功率を高めているわけではないが、ただ、かつてはそうだったことを前提としています。

 NS: レイプの犠牲者の年齢分布が、あなたの見方の根拠になっているということですが、それはどういう意味ですか。
 生物学的観点からいうと、男性は主に若く魅力的で生殖能力の高い女性をレイプするはずです。これは調査によっても示されています。私の著書を批判する向きは、この点が誤っていると主張しています。年配の女性や子供もレイプされる例が多くみられるからというのです。
 しかしデータをみる限り、その主張は間違っています。12歳以下の子供の調査をみると、年齢が高ければ高いほど、レイプのリスクが高まっています。12歳の少女がレイプされる危険性は、6歳の子供の20倍に達しています。


 NS: でも、若い女性がレイプされるリスクが高いのは、夜出かけたり、若くて攻撃的な男性とつきあうことが多いからではありませんか。
 それだけでは説明がつきません。たとえばデータによると、男性が女性のアパートに強盗の目的で押し入ったとして、女性が妊娠可能な年齢の場合のほうが、泥棒だけでなくレイプを働く可能性が高まります。

 この場合、男性には選択権があり、女性が若い場合にはレイプします。レイプが社会的に女性を支配することを主な目的としているのであれば、もっと年配で権力をもつ女性をレイプするはずですが、実際はそうではありません。

 NS: あなたは、レイプは暴力犯罪ではなく、情欲に発した犯罪だと考えているわけですね。レイプの多くが激しい暴行を伴う事実はどう説明しますか。
 レイプが暴力を伴わないと言っているわけではありません。男性がレイプするのは、性的に興奮していてセックスをしたいからですが、その目的を遂げるためには暴力を使わなければなりません。ただ、進化論的にみると、男性は必要以上の暴力は行使しません。というのは、進化論的にいうと、犠牲者を殺してしまったら、生殖の可能性も抹殺してしまうからです。そしてこの見方は、レイプ犯がどの程度の暴力を行使するかを調べた大規模な調査では必ず証明されています。

 NS: あなたはまた、若い女性のほうが精神的な苦しみが大きいと主張していますが・・・。
 その見方は、レイプの犠牲者に取材した大規模なデータベースに基づいています。この調査によると、若い女性の方が年配者や子供よりも精神的な苦しみが大きく、また既婚女性は未婚女性よりも心の痛みを強く感じます。これは生物学に説明がつきます。妊娠の可能な年齢の女性のほうが、失うものが大きいからです。つまり、妊娠してしまったり、恋人を失う危険性があるからです。既婚女性がレイプされると、夫の信頼を失う可能性があります。彼の父親としての自信がぐらつくからです。

 NS: つまり、60歳以上の女性よりも20歳の女性にとってのほうが、レイプは深刻な意味をもつということですか。その考え方が多くの人の怒りを買っている理由は理解できますか。
 ええ、理解できます。フェミニストは女性の機会を広げ、男性からの圧迫を減らしたいと望んでいます。それには100%賛成します。賛成できないのは、彼女たちが目的達成に利用できると考えている理論的枠組みです。

●倫理的に正しいかどうかは別問題
 NS: あなたの主張で最も激しい批判を浴びているのは、暴力を行使された場合のほうがレイプの犠牲者の精神的な苦しみが少ないという説です。進化生物学ではそれをどのように説明するのですか。

 レイプに激しい暴力が伴った場合、犠牲者は周囲の人、特に伴侶に、傷をみせることによって、セックスを強要されたことを示せるからです。


 NS: レイプ犯があなたの話を聞いたら、自分の行為を、暴力も含めて、正当化するのではありませんか。レイプ犯の弁護人は、自分の依頼者が自然の欲求に促されて行動したと主張するのではありませんか。
 もし私が、レイプ容疑で訴えられた男性を弁護するよう、法廷で専門家としての証言を求められたら、本に書いた通りのことを繰り返します。つまり、レイプは自然な行為だが、自然だからといって、必ずしもそうすべきだというわけではありません。進化生物学は善悪の判断は下せません。社会科学者の多くはそのことを容認できないようです。彼らは、ある行動が進化論的に説明できると言うと、それがすなわち倫理的に正しいか、もしくは不可避、またはその両方だと考えるようです。

 NS: レイプを防止したり、犠牲者にカウセンリングする場合に、進化生物学はどのような役にたちますか。
 レイプ・クライシス・センターで聞くような観念的な説明より、もっと役に立つ現実的な情報を得ることができます。たとえば、進化生物学に基づく教育コースがあれば、レイプを受けた後に犠牲者の人間関係がなぜ悪くなるかを説明することができるでしょう。それは、犠牲者のパートナーがレイプを裏切りとみなす可能性があるからです。

 NS: 犠牲者やレイプを研究している人々が現在得ている情報では、なぜいけないのですか。
 情報が間違っているのです。たとえば、レイプのカウンセラーのなかにはいまだにフロイト的な説明をする人がいます。つまり、「あなたをレイプした男性は、母親とのセックスを望んでいて、あなたを母親の代わりにしたのです」といった説明です。
 また警察が使っているレイプ防止ハンドブックには、よくありがちな誤った通念が含まれていることがあります。レイプはセックスが目的ではないとか、女性は、年齢や服装に関係なく、誰でも同じようにレイプされるリスクがあるとか。
 これは間違っているだけでなく、危険でもあります。レイプはセックスが目的ではないと男性に話したら、彼らは、勃起したペニスで何をしてもそれはレイプではないと考えるかもしれません。

 NS: 科学的学説というものは、必ずや反論されるものです。レイプの動機は暴力ではなくセックスだというあなたの説に反論が出てくるとしたら、どのようなものだと思いますか。
 ある仮説が間違っていると証明したいのなら、そうでない状態を考えてみればいいのです。レイプが性的な動機によるものでなければ、ペニスの勃起を伴わないはずです。しかし、どのレイプに関しても、暴力をあまり伴わない場合ですらも、この現象が伴うことは、事実が物語っています。


原文 : Crimes of passion?

だからどうだと言う訳じゃないけど世の中いろいろな考えの人がいるねえ・・・





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